参加の仕方【スタッフ・こげら日記】
2024-08-26
放課後等デイサービスのプログラム活動の一つに
『グループワーク』というものがあります。
文字通りグループで一つの活動を行なうものですが、
中にはルールのあるゲームや、勝ち負けのある勝負をするものもあります。
メンバーのAさんは「負けて嫌な思いをしたくない」気持ちから
勝ち負けのあるゲームに参加することに消極的な方でした。
グループワークと聞くだけで
「勝ち負けはありますか?」「見学したいです」と言われるほど。
…さて、ここまで読んだ方は、Aさんに活動参加してもらうために
どのようなことができると感じたでしょうか。
私はまずAさんに、ゲームに「プレイヤーとして参加する」だけが
参加ではないことを伝えました。
ゲームの進行や裏方などの運営役に立ち回っても良いのです。
音楽を流す役、得点を数える役、道具を元の場所に戻す役。
Aさんが選べる選択肢があることを説明したところ、
「じゃあ、得点(数えるのを)やります」と選ぶことができました。
活動の最後に
「点数を数えてくれてありがとう」と皆から声をかけられたことが
Aさんの自信につながったようです。
それからは苦手だったグループワークでも
自分の役割を見つけて積極的に参加するようになりました。
私たちは皆、あらゆる場面で出来ること、活かせることの可能性を持っています。
できない、無理だ、と苦手意識を持ってしまうのは、
自分にどんな選択肢があるのか知らないことも要因の一つなのかもしれません。
ほんの少しでも可能性を広げ、
「やってみたら楽しかった」「苦手だったけどこうすればできた」
を見つける手伝いができたなら、
支援する者としてこれ以上の喜びはありません。
(mivvy)