怖いと思うこと【スタッフ・ガイヘル日記】

2020-02-10

「怖い」と思うご利用者がいました。

そう思ったきっかけは、初めてお会いする前から
「些細なことで不穏になりやすくて、外出中何度も取っ組み合いになった」
「腕や髪を掴んで引っ張られたことがある、痛かったよ」
という、いわゆる‟他害‟のある方だと聞いていて
あまりご利用者からの拒絶などを受けた経験がほとんどなかった私にとって、
そのような状態になった時に冷静に対応できるか心配になる情報でした。
終いには「そういう状態になったら、部屋から出て逃げてね」と念を押される始末・・・
「そうすればクールダウンして切り替えられるから」と言われ理解したものの、
実際に支援に入るのが怖いな・・・と正直思ってしまいました。

知的障がいのある方々のほとんどは、穏やかな人が多いです。
ちょっとした支援者のサポートさえあれば問題なく社会参加ができます。
一方で今回のご利用者のような、いわゆる「行動障がい」というもの伴い、
かなり支援に配慮が必要な方も希にですがいらっしゃいます。

ドキドキの初支援。
先輩からのアドバイスを参考に、“地雷”を踏まないよう気を付けましたが、
案の定、衣類の着脱介助中に私が「よいしょ」と言ってしまった瞬間・・・
そのご利用者の顔が急に強張り、私の髪の毛を強く掴んできました。
余計な言葉かけをするとさらによくないと聞いていたので、
無言で動かず、手を放してくれるのをジッと待ちました。

突然のことに驚いたし、痛かったし、「怖い」と思いました。
ただ傍で過ごしていただけなのに、物をいきなり投げられることなどもあり
すっかり私はそのご利用者に「怖い」というイメージを持ってしまいました。

「怖い」と思う気持ちは、恐る恐る接することしかできなくなってしまったり、
目の前にいると恐怖にとらわれてしまったり、支援前から不安になってしまったりで、
気が付けば、気持ちの上で大きな負担になってしまっていました。

本来あるべきは、私の負担に思う気持ちからではなく
相手が不穏になってしまうことに対して心配すべきと思いますが、
とりあえず、私は自分の気持ちの負担をどうにかしなければと思い、
どういう時に「怖い」と思う状態になってしまうのかを改めて考えてみました。

推測①自分のペースがあるのに、急かす、横やりをさすような言動をされたとき
推測②やること(「お風呂」など)以外の、目的の無い言葉を聞かされたとき

もしこの2つだとしたら、その方の行動パターンを事前情報などで把握し、
それが達成されるようなサポートをすれば、「怖い」状況にはならないはず・・・
そう予想して次回の支援に臨むことにしました。

そして私はあくまで黒子に徹する、ご利用者のフォローをする。
そんな方針を立ててから支援に入ってみると、
私にとって「怖い」状況になることはありませんでした。
「このご利用者がイライラすることなく過ごせてよかった」
と、その支援を終えたあとに初めて心の底から思うことができました。

あとから最初の「よいしょ」のときを思い返してみると、
明らかな年下にお世話されているという感じが嫌だったのかも・・・とか
うまくいかなかったとき、うまくいったときの違い・原因を分析してみると、
私もそうされたらイライラしてしまうよな、と納得できることばかりでした。

私はそれまで自分の「怖い」という気持ちにとらわれてしまって、
自分がもしご利用者の立場だったらどう思うか、どうしてもらいたいか
相手の立場になって考えることができていなかったのだと思います。
「怖い」ご利用者だとレッテルを貼ってしまうことによって、
“なぜ・どうして”を考えることから逃げていたのだなと気が付きました。

今は、そのご利用者を以前のように「怖い」とは思っていません。
手を掴まれたり、爪を立てられたりしても、
「あれが気になったんだな」と推測して冷静に対応しています。
「うまくいくかな?」と少し不安になったとしても、
これまでの記録や自分の覚書きなどを見返すことで、
逃げの姿勢ではなく、相手の気持ちを読み取る姿勢でいられるようになりました。

今でもことあるごとに、このご利用者とのことを思い返すことがあります。
他のご利用者の支援においても、
自分勝手な支援になってやしないだろうか?
相手の気持ちを想像した言動ができているだろうか?
都度、自分の支援の“姿勢”を振り返るようにしています。
出会えたこと、支援を通じて寄り添えることに、ただただ感謝です。(hoko)

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